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2023年8月16日 水曜日
ハート舌で生じる影響
こんにちは!歯科衛生士の田中です。
先日、1歳半の検診で来院したお子様。「舌小帯、ハート舌」のお子さんにたまたま出会いました。
舌が「ハート舌」だと口呼吸になったり、発音にも影響を及ぼす原因になります。
そもそも「ハート舌」とは?
ハート舌(舌小帯短縮症)は、舌小帯という舌の裏側から下顎にかけて繋がっているヒダが他の人よりも短い状態のことを言います。
舌をベーッと前に突き出した際に舌の形がハート型になることからハート舌ともよばれています。
可愛らいいネーミングの反面、実はハート舌というのは、口呼吸になってしまう大きな原因になります。
「ハート舌」で起こる影響とは?
①本来上に持ち上げられるはずの舌をうまく持ち上げることができず、低位舌になります。また、舌を動かしたり鍛えたりすることが難しくなるため、口呼吸に繋がってしまいます。口呼吸になると、歯周病や虫歯にもなりやすくなります。
②乳児期には母乳をうまく飲むことができず授乳に時間がかかってしまいます。
赤ちゃんが母乳を飲む時は乳首を舌と口蓋で挟み、舌を上に上げて乳首をしごくようにして飲みます。しかし、舌が短いと動かせる範囲が狭くなるため、お母さんの乳首を上手く挟むことができません。
③3〜4歳ごろになった時にタ行、ナ行、ラ行の発音が苦手になる
タ行、ナ行、ラ行の発音は舌を上顎につけて発音する音なので、舌が短いとこれらの音を出すのが難しくなったり、舌がもつれやすくなり、発音に問題が生じて滑舌が悪くなる場合もあります。
ハート舌(舌小帯短縮症)の治療方法
舌のトレーニングと切除手術の2つの方法があります。
ヒダの付着程度が軽度の場合は機能訓練(舌を上に動かすトレーニング)を行うと症状が軽減される場合もあります。
トレーニングだけで舌の動きを改善することが難しい場合はヒダを切除する手術、小帯切除術を行いますこともあります。
ハート舌はお口の発達を妨げる大きな原因となるものです。
滑舌が悪い、話す時に舌がもつれる、哺乳がうまくできない、など心配なことがありましたら一度ご相談下さい。
2022年5月26日Facebookより
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